皆さん英語の授業は好きでしたか? 現在子供に熱心に英語教育に取り組んでいるというお母さんやお父さんでも、実は英語が苦手だったとうい人もいるでしょう。

 

2017年に文部科学省が小中学校の学習指導要領を改訂しました。小学3年生から英語に親しむ授業が行われることになり、小学5年生から英語が正式教科になります。

 

専門家の間では、小学生の英語教育に関する活発な議論が行われてきましたが、小学生の英語教育は必要がないという意見もあります。ここでは小学校の英語教育反対派の意見を取り上げていきます。

 

英語教育を早めてもバイリンガルにはならない

 

英語の早期教育に反対する意見で、付け焼刃程度の小学生の英語教育は、無駄だと主張する専門家が多いです。

 

小学3年生から英語に慣れ親しんだとしても、二か国語を自由に操るバイリンガルになるわけではありません。

例えば父親がアメリカ人であるとか、周囲の子供が英語を話している場合などの環境なら、バイリンガルになることもあるでしょう。

 

けれども小学3年生が週に一度英語を学んだとしても、自由に英語を操れるようにはならないでしょうし、現在の日本人の英語力と大差ない結果になってしまうかもしれません。

 

 

「早ければ早いほどいい」は幻想

 

そもそも小学生の英語教育は必要でしょうか。小学校の教員の間から、英語の必要性を疑う疑問の声が上がっています。

 

「他の教科を学んでほしい」「日本語の乱れが心配」「子供たちの負担が増えるのではないか」など、英語早期教育の疑問に対する理由はさまざまです。

 

「10歳までに言語を学ばなければ遅すぎる」という臨界説には、実は疑問の声も多いのです。中学生からきちんと英語を学べば、高度な英語を身に付けることも十分可能でしょう。

 

実際の教育の現場では、中学の英語免許を持つ教員は少なく、英語の専門家ではない担任の先生が英語を教えなければならないという問題が起こっています。

 

全国の2万以上の公立小学校で誰がどのように英語を教えるのかということが議論されておらず、ALTと呼ばれる外国人講師の数が不足しているのが現状です。

 

 

英語教育の議論が十分になされていない

 

「コミュニケーション能力を高めるべきである」という意見と、「文法を学ぶべきである」という意見が対立関係にあると言われることがあります。

 

そもそも英語の文法を学ぶことと、英語でコミュニケーションが取れることは全くの別問題です。それぞれ社会情勢から必要であると判断された英語教育法であって、対立しているわけではありません。

 

英語で話す、聞く、読む、書く、どれも基本的な文法事項の土台が必要です。文法をまったく気にしないようなブロークンな英語では適切なコミュニケーションも取れません。

 

 

正しい日本語を身に付けるべきなのでは?

 

教員や保護者の間から、「日本語の教育がおろそかになるのではないか」という懸念が高まっています。

 

英語でコミュニケーションが取れたとしても、正しい日本語が身に付けられないのではないかという意見が根強いのです。英語のために母国語が乱れるようなら本末転倒です。

 

「日本語の乱れ」を主張する反対派に対して、小学生英語教育の賛成派は、英語を学習することで国語力も向上していくと主張しています。

 

国語の学習と英語の学習は対立するものではなく、日本語の他に外国語を学ぶことで広い意味で言語に対する理解が深まり、英語学習と国語学習が相互に良い影響を与えるのではないかと主張しているのです。

 

小学生英語教育に対する賛成と反対の意見には様々なのがあります。ただ、従来の教育体制のカリキュラムでは、日本人の英語力が国際的にも低いままという問題があります。

 

日本語の乱れにも関しても、英語教育とは別次元で進んでいる状況もありますので、小学生英語教育自体が問題でない場合もあるでしょう。