日本でも2020年から小学校でプログラミング教育が必修化され、その後中学、高校へと順次拡大していきます。
従来の世代とは違い、この年代で学習する子供たちにとっては、プログラミングは身近な学習内容として定着していくことが予想されます。
ところで、プログラミング知識を身につけると、どんな良い点があるのかご存知ですか? 実はこんな利点があるのです。
プログラミングは特殊技能ではなくなる
小学校、中学校、高校とプログラミング教育が学校で必修化されると、プログラミングそのものは特別なものではなくなっていきます。
また大学入試科目にも情報科目としてプログラミングの内容が出題されることも検討されていますから、特に大学に進学を目指す人はプログラミングの知識がより必要になってくる場合もあるでしょう。
そのため、学校外の塾や予備校、また専門のプログラミングスクールなどへの通学を通じて、より高度な知識とスキルを身につけることができるようにもなってくるでしょう。
これからの10年でプログラミング自体は、一部の人間の特殊技能ではなく、多くの人が教養として身につけていくようになってくることが予想されます。
ただし習熟度によって大きな差が生まれてくる
いくら学校でプログラミング教育が必修化されるとはいえ、全ての子供がプログラミングに精通することができるかどうかは別問題です。
これまでの他の科目の学習状況と同様に、得意な生徒と不得意な生徒に別れることになってくるはずです。
ただこれまでの学習内容(例えば数学)などは、ある意味「机上の空論」的なところがあり、実生活に何ら直接的な意味を持たない部分もありました。
ただしプログラミングについては、その知識とスキルが進学や就職に対して大きな影響力を持つことが予想されています。
今後プログラミング市場はこれまで以上に活気づいていくことが予想されていて、市場規模もこれから10年で二倍以上に拡大していくと予想されています。
当然、各企業ともこの分野の人材確保や人材育成に力を入れていくことになりますから、プログラミング能力の高い人材は大変有利になっていきます。
また直接的ではないにしてもプログラミングを学ぶことで論理的思考や問題解決能力、新たなものを生み出す想像力などの涵養も期待されます。
単に技術としてプログラミングを学ぶだけではなく、学習者の様々な面に波及していく効果があります。これからの生活では、プログラミングは当たり前のような教養になっていきそうです。
働き方も大きく変わるかもしれない
プログラミングの知識と能力を活かして仕事をしていく場合、働き方が大きく変わっていく可能性があります。例えば毎朝定時に出勤するという当たり前のスタイルが崩れ、「いつ、どこで」働いても良くなるかもしれません。
実際にはIT系エンジニアの方では、すでにそのようなノマド的な仕事の仕方を実践している方もいます。またフリーランスのIT系エンジニアの存在も大きくなってきています。
今後は通信環境とパソコン等機器さえ揃っていれば、決まった場所に出勤する必要もなく、仕事も一案件ずつ請け負っていくというスタイルで働く人が多くなるかもしれません。
するといわゆる会社への帰属意識が薄れていき、会社員でありながら一見すると個人事業主的な感覚で働くことになります。
会社という組織の結合や会社間の壁が緩やかになっていき、同業他社の人材との交流なども増えていき、視野も大きく広がっていくことでしょう。プログラミングを介した仕事の仕方はそんな変化を予想させます。
ただしこのような環境に身を置くことができるのは、プログラミング知識と技能に長けている人間のみです。2020年からの小学校でのプログラミング必修化は、このように社会全体を大きく変える可能性を秘めているのです。